象牙ピックの魅力♪
僕は木工や細工が好きで、竹細工やカズラ細工等のオブジェを作ったり、ギターのナットやサドルを「象牙」で作ったりする。
だから、数年前からこの「象牙」の細かいパーツ(印鑑材に使えなくなった半端な材)をネットオークションでこつこつと集めていた。
今では結構なストックになってきたのだが、最近はパーツ類の製作も一休みして音楽活動に勤しんでいた。
そもそも、古来より日本ではこのしなやかで丈夫、しかも美しい象牙を「印鑑、根付け、かんざし、三味線のばち」等様々な物に加工して使用していた。
しかし、乱獲により激減した象の保護のため、1970年代にワシントン条約で輸出入が禁止されたご禁制の品。
先日、マイミク(ミクシィでの友人)の「じー、」さんから、超音波で「はっちゃん」と名前まで彫り込んでもらった「象牙ピック」を戴き、とっても気に入った僕。
象牙ピックで弾くと、何とも暖かく優しい音が耳になじむ。
これにインスピレーションを受け、僕も手持ちの象牙材でピックを作ってみようと思い立った。
しかし、やり始めるとこれがなかなか難しい!
だから、数年前からこの「象牙」の細かいパーツ(印鑑材に使えなくなった半端な材)をネットオークションでこつこつと集めていた。

そもそも、古来より日本ではこのしなやかで丈夫、しかも美しい象牙を「印鑑、根付け、かんざし、三味線のばち」等様々な物に加工して使用していた。
しかし、乱獲により激減した象の保護のため、1970年代にワシントン条約で輸出入が禁止されたご禁制の品。

象牙ピックで弾くと、何とも暖かく優しい音が耳になじむ。
これにインスピレーションを受け、僕も手持ちの象牙材でピックを作ってみようと思い立った。
しかし、やり始めるとこれがなかなか難しい!
当然かもしれないが、堅い牙を極薄に削るってのは一筋縄ではいかない(^^ゞ
なんと言っても、ピック用に薄くカットされた材を持ってないのが一番痛い。
だから、5~6mmの厚みはある反った材から、水平な1mm以下の材を慎重に削り出していかねばならならない。
まずは、牙の原木を金切りノコでピックの形状に近い状態まで大まかにカットし、万力に挟んだ状態で、鉄鋼ヤスリを手にひたすら削る、削る、削る‥‥。
これを、2mm程の薄さにまで削るのに、じつに1時間近くはかかる力仕事なのだ(こりゃ肩が凝る‥‥)(>_<)
第1作目は、全くの手探り状態で、時間ばかりかかって実際ギターを弾いてみても思ったような出来ではなかった。
しかしなんと言っても記念すべき第1作目。
ミクシィで紹介したところ、マイミクの夢弦さんがとっても興味を示され、いつもお世話になっているのもあり、よろしければ試作品として作って差し上げようと思った。
第1作目の反省から、自分なりに特に厚みに拘り、工夫した第2号を製作してお送りすると、ことのほか喜んで下さった。
さて、その第2作目から10日程経過した今夜、急に自分用に作ってみたくなった。
第2作目までは「ティアドロップ型」を製作したのだが、僕はやはり「おにぎり型」しかなじまないのである。
夜8時過ぎに製作開始。
鉄鋼ヤスリの荒目で2mm厚程度まで削り、その後は紙ヤスリ60番→120番→320→600番→800番→1000番と磨き上げ、最後にコンパウンドで仕上げる。
夜11時、やっと出来た、初めての「おにぎり型象牙ピック」!
第3作目なので、ある程度慣れてきたのだが、それでも3時間近くもかかってしまった。
我ながら3作目にして中々の出来!
表面に浮かび上がる象牙特有のつややかな「波紋」が綺麗だ。
光に透かすと、裏側の指が見える程の薄さに仕上がった。
机の上に落としてみると「パリン‥‥」という堅い音がする。
これは今回注文した「KULOピック」のウルテム材の音に似ている。
きっと張りのある音がするのであろう。
<第3作目おにぎり型象牙ピック仕様>
サイズと形状:一辺34mmのおにぎり型
厚み:中央最厚部 1.20mm、先端より5mm内側 0.90mm、最先端部0.60mm
材の取り方:象牙の外側の部分を、繊維に沿って削り込む。
もし、この象牙ピック、製品化したとしても安くは出来ないであろう。
だって、この労力はただ者ではない。
例えば象牙用の適切な工作機械あれば楽なのだが、もし一般的なグラインダー(回転式研ぎ機)を使用すると、象牙は高温で焼けてしまい、細胞組織が変質してしまうのだ。
だから、僕は高温にならないように鉄鋼ヤスリ等を用いるしかない。
難しかったのは、波打たず水平に削り出す事と、全ての辺を均一の厚さに仕上げる事。
もちろん、材による音の張りを重視したいので、極力薄めにしているが、なにしろ初めての材料なので耐久性が心配だ。
僕はいつも「地球を守ろう!」と言っているのだが、そんな僕が象牙ピックなんか作っていて良いのだろうか‥‥なんて思ったりもする。
その昔、アフリカでは象牙を取るためだけに乱獲が起こっていたのだ。
なんと言う事‥‥しかしせっかく戴いた命、大切に大切に少しずつ使わせて戴く事にしよう。
もう午前1時、明日になったら、早速これでギター弾いてみよう。
どんな音だろうなあ。楽しみだあ。
なんと言っても、ピック用に薄くカットされた材を持ってないのが一番痛い。
だから、5~6mmの厚みはある反った材から、水平な1mm以下の材を慎重に削り出していかねばならならない。
まずは、牙の原木を金切りノコでピックの形状に近い状態まで大まかにカットし、万力に挟んだ状態で、鉄鋼ヤスリを手にひたすら削る、削る、削る‥‥。
これを、2mm程の薄さにまで削るのに、じつに1時間近くはかかる力仕事なのだ(こりゃ肩が凝る‥‥)(>_<)

しかしなんと言っても記念すべき第1作目。
ミクシィで紹介したところ、マイミクの夢弦さんがとっても興味を示され、いつもお世話になっているのもあり、よろしければ試作品として作って差し上げようと思った。
第1作目の反省から、自分なりに特に厚みに拘り、工夫した第2号を製作してお送りすると、ことのほか喜んで下さった。
さて、その第2作目から10日程経過した今夜、急に自分用に作ってみたくなった。
第2作目までは「ティアドロップ型」を製作したのだが、僕はやはり「おにぎり型」しかなじまないのである。
夜8時過ぎに製作開始。

夜11時、やっと出来た、初めての「おにぎり型象牙ピック」!
第3作目なので、ある程度慣れてきたのだが、それでも3時間近くもかかってしまった。
我ながら3作目にして中々の出来!
表面に浮かび上がる象牙特有のつややかな「波紋」が綺麗だ。
光に透かすと、裏側の指が見える程の薄さに仕上がった。
机の上に落としてみると「パリン‥‥」という堅い音がする。
これは今回注文した「KULOピック」のウルテム材の音に似ている。
きっと張りのある音がするのであろう。
<第3作目おにぎり型象牙ピック仕様>
サイズと形状:一辺34mmのおにぎり型
厚み:中央最厚部 1.20mm、先端より5mm内側 0.90mm、最先端部0.60mm
材の取り方:象牙の外側の部分を、繊維に沿って削り込む。

だって、この労力はただ者ではない。
例えば象牙用の適切な工作機械あれば楽なのだが、もし一般的なグラインダー(回転式研ぎ機)を使用すると、象牙は高温で焼けてしまい、細胞組織が変質してしまうのだ。
だから、僕は高温にならないように鉄鋼ヤスリ等を用いるしかない。
難しかったのは、波打たず水平に削り出す事と、全ての辺を均一の厚さに仕上げる事。
もちろん、材による音の張りを重視したいので、極力薄めにしているが、なにしろ初めての材料なので耐久性が心配だ。
僕はいつも「地球を守ろう!」と言っているのだが、そんな僕が象牙ピックなんか作っていて良いのだろうか‥‥なんて思ったりもする。
その昔、アフリカでは象牙を取るためだけに乱獲が起こっていたのだ。
なんと言う事‥‥しかしせっかく戴いた命、大切に大切に少しずつ使わせて戴く事にしよう。
もう午前1時、明日になったら、早速これでギター弾いてみよう。
どんな音だろうなあ。楽しみだあ。
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翌朝‥‥弾いてみた。
弦の振動にピックの反発が大きい感じがする。
僕の好みはミディアムなのだが、これではまだ堅いことが分かった。
それで、更に薄くする事にした。
ピック中央部を厚めにしていたのだが、指で反発の感触を確かめながら厚い部分をそぎ落として行った。
弦の振動にピックの反発が大きい感じがする。
僕の好みはミディアムなのだが、これではまだ堅いことが分かった。

ピック中央部を厚めにしていたのだが、指で反発の感触を確かめながら厚い部分をそぎ落として行った。
結果、中央部0.65mm、エッジ部0.50mmにした。
ついでに、第1作目のティアドロップ型の厚みを再調整した。
ティアドロップ型は先端の角度が小さく、おにぎり型に比べて反動が小さい。
ついては、厚さの調整を変え、手持ち部0.85mm、先端部0.45mmにした
弾いてみると、どちらもなかなか良い感じ。
「アコギの楽園ピック」と同じ程度の堅さと反動だ。
はじけるときの音は「べっ甲ピック」に似ているが、それより少し重い感じの音になった。
面白いのは、弾いた後、ピックが弦に当たっていた部分が黒ずんでいる。
指でその簡単に取れるが、この黒ずみは何だろう。
化学反応って事は無いだろうから、単なる弦のサビか?
それともElixir弦のコーティングが剥がれているのか?
謎だ‥‥。
象牙をこれだけ薄くすると、割れるかもしれないが、それは仕方ない事。
試作はあくまで試作なのだから。
ついでに、第1作目のティアドロップ型の厚みを再調整した。
ティアドロップ型は先端の角度が小さく、おにぎり型に比べて反動が小さい。
ついては、厚さの調整を変え、手持ち部0.85mm、先端部0.45mmにした
弾いてみると、どちらもなかなか良い感じ。
「アコギの楽園ピック」と同じ程度の堅さと反動だ。
はじけるときの音は「べっ甲ピック」に似ているが、それより少し重い感じの音になった。
面白いのは、弾いた後、ピックが弦に当たっていた部分が黒ずんでいる。
指でその簡単に取れるが、この黒ずみは何だろう。
化学反応って事は無いだろうから、単なる弦のサビか?
それともElixir弦のコーティングが剥がれているのか?
謎だ‥‥。
象牙をこれだけ薄くすると、割れるかもしれないが、それは仕方ない事。
試作はあくまで試作なのだから。
作ってみて思うのだが、「象牙ピックの魅力」って何だろう。
その希少性もさることながら、やはりなんと言っても「つややかに輝くそのルックス」では無かろうか。
暇があればまた作ってみたいが、この肩こりと指のマメだけは何とも辛い(T_T)
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コメント
私も、象牙でナット、サドル、ピックを趣味で作っています。グラインダーでは回転が速く温度変化を起こしますが、ベルトサンダーを使えば低回転でさご湯が非常に楽ですよ。但し、音と粉塵問題が大きいですが・・・・
投稿: shitamachidaisuki | 2009年2月26日 (木) 23時49分
shitamachidaisukiさん
コメント有り難うございます。
ベルトサンダーについてアドバイス有り難うございます。
手で持つタイプは木材加工用に持っているんですが、据え置きタイプがあれば良いですよね。
経験者からそう言ってもらえると有り難いです\(^o^)/
いくらぐらいするんだろうなあ。調べてみよっ!
投稿: はっちゃん | 2009年2月27日 (金) 07時56分